公開日 2014年03月31日
平成22年6月24日から平成23年3月31日まで、9回にわたって開催された懇談会の概要をお知らせします。
第1回 平成22年6月24日
- 町長挨拶
- 委嘱状の交付
- 自己紹介
- 座長・副座長選出
- 会議日程について
- 事務局説明
第2回 平成22年7月29日
- 懇談会の進め方に関する意見交換
- 町の現状や課題等に関する意見交換
意見概要
人が生まれてから死ぬまでの間に、いかに健康で幸せに暮らし、うまく最終末を迎えるか。人とのふれあいの中で、大勢の人と知り合えて、友達もたくさんでき、家で死ねて良かったと。色々な最終末の迎え方があると思うが、だから元気で過せて良かったと最終末を迎えたい。これでいいと思う。
時代と共に、親や子の考え方が変わってきており、生活習慣に世の中の流れが反映している。
味覚の鈍化が進んで、日本の良い生活習慣、食習慣が無くなってしまうのではないか。
母子の関係についても、厳しすぎる方と緩やか過ぎる方がいて、子供に教えるべきことを教えていない。
食事を作らず、買ってきて済ます親が多いが、お米を上手に食べて欲しい。食生活の変化から日本が長寿国ではなくなるのではないか。
親と子の関係が危なく見える。昔は親子で一緒に遊ぶことがあったが、今は親と子が一緒にできることが無い。子供の情操教育にも役立ち、町民みんなが応援できるイベントにより熱気のある町にしたい。内容はスクエアダンスで、友達ができ、誰でもできる。小学生も友達が少なくなりがちだが、手を組み、笑顔になれる。これを酒々井全体のものにしたい。
スウェーデンは福祉が進んだ国であり、福祉を考える上で参考になる。スウェーデンでは、様々な生活上困ったことが直ぐに解決できる。一例として保育では、高いレベルの訓練を受け、愛情豊かで、選ばれた人が保育機関で働いており、1歳以上の子供はいつでも保育園に預けることができる。
スウェーデン国民は、高福祉、高負担であることに満足しており、個人の満足より国民全員の幸福を優先しているものと理解している。
先進福祉を論ずる場合、はじめからこの町ではこんなことはできないと枠をはめて話をせず、この町ができることはこれだけしかないということで、この町にふさわしいことを先進福祉として取り組んでいけばよい。
酒々井町の先進福祉ビジョンとは、町民同士の支え合い、助け合い、郷土愛が基本的な考え方ではないか。そして、福祉を必要とする人に限らず、全町民が利用できることが大事ではないか。
地域には、少し手を加えると皆が喜んでもらえるような場所がたくさんある。農業は、昔から助け合いの中で受け継がれており、そういう場所を先進福祉ビジョンとして提供できれば良いのでは。
福祉の概念としては、幸福、繁栄や長く生きることで、広くとらえればよいのでは。高齢者福祉について、町の高齢者保健福祉計画を見ると施策は網羅しているが、実行の段階では、組織づくり、人材育成、ボランティア活動の活性化等が課題ではないか。
生きがいづくりでは、町のサークル活動に重点が置かれているように感じるが、町民サークルを活性化すべきでは。
幼児、児童虐待をどう扱うかが今後の課題では。
介護保険や生活保護などの公的なサービスはあるが、そのセーフティーネットの網の目にかからない人や、公的サービスを知らない人が多いように感じる。
酒々井町の人口規模は、人が見えやすく、相談業務においても解決しやすく、良い規模と考える。一方、個人情報保護法により、以前より組織的な連携が図り難い。
予算的な面では他の行政に比べ足りない面があるが、町の規模を活かしてうまくやればセーフティーネットの網の目から抜けている人を支えていけるのではないか。
酒々井町の自慢できる物を見つけると生きがいにつながるので、誰にでも自慢できるものがあればよいのでは。
第3回 平成22年8月26日
- 懇談会の進め方に関する意見交換
- 町の現状や課題等に関する意見交換
- 先進福祉の考え方に関する意見交換
意見概要
福祉分野においても財政が厳しくなっていく中で行政だけに頼っているという時代ではないが、その中で、新しい福祉の担い手をどのように育成するかが課題。
NpO等のボランティア団体も、多額の金銭を扱い、指導者に給料を支払うと労務管理等をする必要があり負担がある。支援をする側は試行錯誤の状況で、支援を受ける側はどこに相談していいかわからないという状況であり、うまく地域の中で回転させていく仕組みがあればと感じる。
酒々井町には特定の産業がないという話をよく聞くが、酒々井町の魅力を発信していく上で福祉という切り口は、商工業の側からしても一つのきっかけになると思う。例えば福祉ビジネスをやる人は酒々井町では非常に活動しやすいというイメージになっていくと、町そのものの良いイメージにつながっていくという効果もあるかもしれない。
最近、親と子の心の優しさが欠けていると思われるニュースが流れているが、農村地域では、最近、顔を見ないといった会話が自然にでる。地域の方や民生委員等が見守るなど、思いやりの心、支え合う心が大事だと思うので、幅広い意味での福祉が一番大切なものではないかと考えている。
町の高齢化率が平成32年頃には30%を超えて32、3%の状態が続くと、それまでに早く手を打たないといけないことがたくさんあるとすると今回の懇談会で高齢者をどう対応するか検討する必要がある。年齢とともに世帯構成が変化し、親子の世帯から高齢者のみの世帯になる。そうすると情報の収集力と発信力が低下していくので、そうなった世帯へどう対応していくかが課題と考える。
他市の事例では、自治会で地域福祉委員会を立ちあげ、福祉を推進している事例があるが、行政では大きな視点で見るが、個々の問題は、例えば地域ごとに自治会単位でサポートするようなシステムを検討していくべきと考える。
町内のある家の郵便ポストに郵便物が溜まっていた事例では、郵便物が溜まっていることを見ても、地域の人はどうすればよいかわからない。自治会なら地域福祉のいろんな分野で対応できると感じている。
従来の福祉は低所得者や障害者などの社会福祉の対象者に対し、福祉財源に基づく援助が中心であり、行政の仕事と考えられてきた。 先進福祉について住民が理解できるように、まずは広報から始める必要があると感じる。
超少子化社会あるいは超高齢化社会において、地域福祉というのは、地域住民の暮らしや安定を豊なものにしていくために実施する施策等で、それを構築していくことが大切だと思う。
障害福祉について広報啓蒙しようと福祉マップを作ったが、なかなか思うようにいかない。福祉の説明会を中央公民館で実施したが、参加者が集まらない。最前線の方では一所懸命動いているが頭でっかちになっている。高齢者や障害者を健常者と切り離してサービスを提供していると、サービスの利用者やその他の住民は住みやすいかもしれないが、高齢者や障害者と触れることが出来ない方が町の中であふれてきてしまい、子供たちが高齢者と触れ合うことで持ち得る優しさや思いやりなどが育たない。障害者と接しないからその痛みや動きの苦労さがわからない方が増えている。
平成18年に障害者福祉の法律が変わり、当事者本位の福祉をするように変わったが、選べる資源が足りないので、利用するところは変わらない。福祉のサービス事業所が増えて、自分にあったサービスを選んで生活できるようになれば良いと思っている。
全ての人々が人生の諸段階を通じて幸せに生きる町づくり、それが先進福祉であるというようなとらえ方。
従来の福祉については、委員の中である程度共通認識となっていると思うが、先進福祉の定義の共通認識は、まだ十分ではないのではないか。先進性の捉え方はいろいろあると思うが、①福祉の概念、②対象、③内容、④対応、⑤取組み、⑥方法・目標、以上6つの角度から考えてみたが、先進福祉の概念について、先進性をどう考えるかということを、みんなでもう少し話し合いたい。
外見からはわからない障害者は、生きやすい社会にして欲しいと考えているが、障害者も高齢者も健常者も全ての町民で何か1つのことをすることによってみんなが障害者のことを理解できる。みんなが協力して、いろいろな障害者や高齢者を健常者や子どもが支援し、みんなが理解できたら、心が通じ、心で接することが出来るものと考える。それが大事で、そういう町づくりをしたら、おそらく千葉県一よりも日本一になれると思う。
ビジョン実現にあたって重要な部分は、ビジョンを住民に周知して共有化することで、町中の人が同じビジョンを持つといろんなことが動きだすと思う。
この町が先進福祉県下一になろうというのが我々に与えられたテーマだと思う。従来の福祉で高いものを先進福祉とするという考え方でも良いと思うが、とにかく福祉に関しては非常に進んだ考えがあって、進んだ事業をしていて、それでその福祉の目的である町民の幸せが最高のレベルにあるんだというところを、私達は構築しようというのがこの懇談会の目的ではないかと思う。
そして、それを実現するためには、町中の人が参加しないと出来ないので、町中の人が参加するにはどうしたらいいかということも考える必要がある。
町中の人が参加するには、町中の人が納得いくようなビジョンなり方向を示せないと町中の人はついてきてくれない。だからそういうことも含めて考える必要があると思う。
周知徹底するには、広報に1回載せたらおしまいではなく、3回くらい言うとか、多角的な広報をしていかないと浸透しない。
先進であろうが無かろうが、福祉は使う人や町の人が充実してればよいのであって、それが先進的かどうかというのは二の次ではないか。
先進的なことをしようということに目を向けると、何か今までと違うことをやらなければいけないということに目が向く。
環境が変わり、行政の財政が厳しくなっていくので、自分たちでどうにかしていかなければならないとなっていく中で、地域の皆さんが十分に福祉のサービスを受けられるようにするためには、どのようにそういう体制を構築していくかということだと思う。
その取り組みや考え方が他の市町村に比べて先んじている必要性は必ずしも無いと思う。先進ということに捉われ過ぎると議論が煮詰まってしまうのではないか。今あるいろいろな福祉サービスがちゃんと機能しているのかどうかを考えた上で、機能してない部分があるとすれば、それをどう解決していくのかということが重要であって、それが先進的であるかどうかは二の次に考えるのが良いと思う。
地域での自由な活動がもっと取り組みやすく、こういうことだったら地域の皆さんが納得していただける、利用していただけるというものから考えをまとめて、それがやがては町の予算を必要としない分野、地域の力、自ら汗を流すという考えの中で何が出来るかということが重要だと思う。
先進性にこだわる必要はないが、あえていえば一番この町で出来ることで進んだことというか、特別なことは、みんなでやる福祉だと思う。それを実現するためにはどうしたらよいかということが私達の議論の重要な部分になってくると思う。
最近、新聞にもよく出るようになった社会関係資本という言葉がある。組織や会社などいろいろあるが、人的つながりといった資源を町としていかに有効に使っていくかということがこれからのまちづくり、町の活性化、町の優劣が決まってくると言われている。そのため、どこにどんな人材がいて、その人たちをいかに働けるように、参加してもらえるようにしていくかという人的関係の構築がこれからは非常に大事で、その最たるものが福祉の分野だと思う。福祉の分野で情報をうまく活用してみんなが社会福祉に参加できるような社会資本をどうしたらこの町に構築できるかということが大きな課題になると思う。もうハードの時代ではなく、ソフトの時代。
第4回 平成22年9月30日
- 委員より提案事項の説明及び提案事項に関する意見交換
高齢者対応型町づくり
高齢者が自立できる生き生きとした健康で暮らしやすいまちづくりをするということで、高齢者が自然と集まってコミュニケーションができる場を醸成することを目的とした提案
福祉のための情報資料収集ネットワークの構成
高齢者、乳幼児・児童、障害者及び一人親家庭の所在、健康状況及び虐待の有無等に関する情報資料を収集・把握し、迅速に対応することを目的とした提案
酒々井町福祉ビジョン
- 懇談会の進め方に関する意見交換
- 町の現状や課題等に関する意見交換
意見概要
人は自分に関係のないこと、自分と違う意見を持っている人や、自分と異を唱える人に対して認めたくないと感じるもの。完全な人間はいない。みんな不完全の集合体だと思う。でも、より完全に近づくように皆日々努力している。ただ言えることは、どんなことがあっても仲良くしましょう。みんな人と人との繋がりっていうのは、顔を合わせたり目が合ったときから、挨拶から始まって、みんな認め合っていきましょう。この方も同じ町に住む人であり住民であり町に居住している方なんだから、角度を変えて見るということも必要ではないか。自分と違う意見を持っているから嫌いな人ではなく、自分だったらどうするだろう、自分だったらどういう見方ができるだろうということと、まず人を好きになるためにみんなで、福祉とはそうだと思う。いろいろな人がいて、嫌な人も認めたくない人もいるが、認め合っていくのが最初の第一歩だと私は感じている。
民生委員の担当世帯数を見直すべきでは。民生委員を増やすか、地域の自治会館などに民生委員が活動に利用できるような個別の部屋を用意した方がよいのでは。自治会側からも民生委員に積極的に働きかける必要があるのでは。
町のアンケート結果では、ボランティア活動が必要だと思う方は多いが、実際に参加している人は少ない。どうやって動機付けしていくかが重要。
高齢者パワーの活用という意味で、自治会活動や福祉活動を高齢者に与えるだけではなく、高齢者がいかに与える側に立つかを考える必要がある。自治会活動についても停滞している。
自治会は自主組織だから、行政からこうしろというわけにはいかず、支援ぐらいしかできないと思う。自治会でわりと動いているのが自主防災会で役員がいろいろ意見を交換しており、これが自治会の活性化につながっていると考える。
先週、町で小さくても輝く自治体フォーラムがあり、前日に他村の村長が講演されたが、その中で自治会の活性化策に非常に力を入れているという話があった。自治会支援のために1千万円予算を取っていて、手をあげた自治会に支援をするというような制度で、自治会としては手をあげないと、他の地域に持っていかれてしまうということで、非常に活性化が図られつつあるというような話があった。
県営住宅の4階に住んでいる方がエレベータが無くて非常に苦労されている。県営住宅の建て替えを町のテーマに掲げ、国や県に働きかけをして、バリアフリーの県営住宅ができ、それを含めた高齢者対応型町づくりの構想も考えられるのではないかと思う。
ネットワークの中心は本人ではないか。本人を抜きにして福祉はつくっていけないのではないか。いろいろなところで取り組みが進んでいると思うので、それを協調させるような仕組みがあると、今の酒々井町というものが見えてくるのではないか。
第5回 平成22年11月4日
- 町の現状等に関する意見交換
- NPO法人からの申し入れに関する意見交換
- 委員より提案事項の説明及び提案事項に関する意見交換
地域福祉ネットワーク
自治会を中心とした関係機関等によるネットワークを構築し、支援を必要とする人の健康寿命を1日でも長く保持することを目的とした提案
意見概要
保育園は、保育に欠けた家庭の方が対象で、保育園に入れて働きたいという方は対象にならない。これが日本での大きな問題。
法人からの申し入れについては、申し入れに縛られて議事が進行するのではなく、一つの意見として考えればよいのでは。
第6回 平成22年12月2日
- 懇談会に関する意見交換
- 委員より提案事項の説明及び提案事項に関する意見交換
ネットワークにおける自治会の役割等
意見概要
地域福祉が一番重要では。地域の底力というか、各地の取り組みが一番求められるものではないか。農村地域では大きな古民家が見直せばグループホーム等に役に立つのではないかと思う。また普段忘れられた自然も一層手を加えて多くの人たちの憩いの場、心の癒す場も完成させたらどうか。私の地域でも少しずつではあるが前進の手ごたえは感じている。そういう取り組みのほうがまずは取り組みやすいのではないかと考える。
高齢者も大事だが、高齢者にだけ目を向けるというのは本来の福祉ではないと思っている。これから高齢者になる方たちに、元気で酒々井にいて嬉しいな、楽しいなと思えるような人生を送っていただくために、例えば広報でこんなことをやっているので行ってみようと思うような何か目立つもので、広い方に目を向けて進めて行きたい。
自治会の認識について、役員のなり手が無いということだが、必ずしもそうではないのでは。順番制でやるから良くない。ある自治会では、イベントが役員の負担になっていてうまくいかないということで、イベントに関心のある方がイベントボランティアを立ち上げた。自治会の委任を受けてイベントの手伝いをするがこの人たちのおかげでうまくいくようになった。
自治会によって温度差があるが、何かちょっとしたきっかけ、組織があればできるのでは。町全部で一律にやろうとすると無理があるが、手を挙げたところを模範に皆で盛り上げ行政も支援して進めるという方法もあると思う。
基本的には相互扶助を前提に今までいろいろな社会の仕組みが成り立ってきたと思うが、今の世の中はグローバル化してきて、この自由競争の中で、もう相互扶助と言っていられない。自分の生活を守るだけで一杯一杯になっている。相互扶助が機能しなくなってきているところが福祉を進めていく上で非常に問題だからそれをどうしていくかということは、非常に大きなテーマだと思う。また、高齢者の問題にスポットを当てるのであれば同じくらいのレベルで子供達、子育て、若者の雇用問題にもスポットを当てないと、高齢者が健康になるだけでなく、担い手たる若者だって育てなければいけないし、さらに将来担い手になるべき子どもたちの問題を置き去りにして高齢者の問題だけを語ってもあまり意味のないことだと思う。
高齢者が元気になれば財政の負担も軽くなり、結局若い世代の負担も軽くなってもっと子どもを生もうという意識になる。若い世代は、ほとんど病院に行かなくても健康保険料が上がるというのが実感だと思う。
若い世代が自治会活動、地域福祉活動を理由として会社を休むことができないので、協力したくても参加できないという問題があるので、町として後押しするシステムがあればと思う。若い世代は声を上げたくても上げられないという状況にあるので、その方にも気持ちを向けていただけるとありがたい。
我々の懇談会としていくつかにまとめて、こうあるべきだ、こうしなきゃいけないということではなくて、こうありたいというビジョンを示すようにしたい。
- 農業環境、これからの農業福祉
- 健康推進、生涯教育
- 高齢者の健康づくり
- 幼児保育
- 高齢者のサークル活動の活性化
- ボランティア活動の活性化
- 自然環境
ふるさとまつりのときに、免許を返納した方が行けないという話があったので、ふれ愛タクシーが時間を決めて各地区をまわると良いのでは。
高齢者の自動車事故を減らすために免許の返納を進めていくことと、免許返納者に対する足の確保などの何らかの手当ては、安心安全な社会の一つの流れとして、今後、積極的に進めていく必要があると感じる。
第7回 平成23年1月20日
- 懇談会に関する意見交換
- 委員より「サークル活動の在り方」についての提案
意見概要
サークル活動について、地域に積極的に係わろうとしない人にどのようにきっかけづくりをしていくかサークルの会長は努力する必要がある。
サークルの会長は何年もやるものではなく、次の人を育てることにより、違う活動や方向が出てきたり、人を繋げたりなどサークルの活性化につながると考える。
声をかけ、仲間を誘うことが大事。
農村部においては、親から子へと代々そこで生活が営まれている地域だが、ネットワークというか、情報交換は出来上がっていると考えている。
農村部においては、いくつかの空き家が発生している。その空き家を活用してグループホームもどうかという声が住民から上がっている。
2つ目に青年館や集会所を利用して、過去に健康体操やミニ公民館を実施した経緯があるが、指導者に来ていただいて、陶芸教室やパッチワークなども実施したが、評判がかなりよいと感じた。
遊休農地を活用して、健康的農園という感じで、高齢者、軽度の障害者等のリハビリを兼ねた農園を開設することも可能ではないか。
既存の資源、谷津田、自然、泉の湧き出る場所、そして神社仏閣もあるので、そういうところを整備し、町民や町外者にもご利用いただく。自然環境の保全を地域で取り組んでいく。
健康福祉ということは心の豊かさがすごく大事な位置を占めているのではないか。そういう思いをたぶん地域の皆さんも持っていると思うので、こういうことに力を入れていき、集落、あるいは町に対して、心の豊かさといったものに結びつくと思っている。
イギリスではナショナル・トラストというのは観光地などを買い上げている。ほたるの里について、あの辺は農薬をまいたら蛍がいなくなってしまう。それならばその付近の農地を安いうちに町で買い上げるとか、飯積の木のあるところが民有地であればその木を保存するために必要な土地を買うというのもどうか。
酒々井町も耕作していない農地はかなりある。
朝市の店が減ってきている。直売所は自由に生産者がそこへ納めて陳列して帰れるので直売方式の方が会員数が多い。朝市はお店を出して終わるまでその場にいなければいけない。そういう影響を受けている。
介護と保育などをひとつの施設でやることは、とても介護される方たちにとってもいい影響があるというデータなども出てきており、人間はいつかは高齢者になるから、そういう姿を見ながら子どもたちが成長することはすごく大事ではないかと思っているので、そういう施設が出来て心豊かに育つような場所があったら良いと思う。
スウェーデンでは、そういう施設が非常にうまく運用されていて、お年寄りが本当に生き生きとして、運営にも参加されている。
介護が必要な人達と保育園の幼児が集まっている施設に運動会を見に行ったことがあるが、お婆ちゃんお爺ちゃんがたもお化粧されて車椅子で出てきて応援する。お婆ちゃんたちは、赤と白の球を拾い、投げる競技に参加して、非常にお互いが気持ちよくやっているのを見てそういう施設があればなという気もした。
酒々井に合った認証保育園みたいなのものが出来たら、こんなに素敵なことない。
従業員の確保、あるいは地域貢献という観点でチェルシーに認証保育園を設営するよう積極的に申し入れるという方法もある。
第8回 平成23年2月17日
- 取りまとめに関する意見交換
意見概要
まとめにあたっては、最初に「福祉とは」をだす必要がある。また、町民の方が読んでわかりやすくしたい。
重要なのは、議論した提案を可能なものは早く政策化していき、結果として、町の福祉が充実していくことだと思うので、報告書の体裁にはあまりこだわらない。
先進というのは10年先を理想像とすることで始まったので、10年スパンで考えて、出来るものから可能な限りやっていき、理想像、あるべき姿は描いておかないといけない。そして、行政で出来ること、町民で出来ること、お互いに協働しなければいけないこともあるのでは。
まとめは、全てを網羅する必要はない。
総括的に幅広く考えるとぼやけてくる可能性が避けられないので、絞ることも大事だと思う。
懇談会で幅広く議論したので、出たものは全部網羅したほうが良いと思う。
懇談会での意見が総合計画に含まれ、一つでも二つでも身になるようにしたい。
第9回 平成23年3月31日
- ビジョンに関する意見交換
意見概要
高齢化率がどんどん上がっていくが今のようなやり方でできるのかという厳しいところを突き詰めて考えることが必要ではないか。
それから、20年したらこの町で農家をやっている人がいなくなってしまうのではないか。それから国の借金が1000兆円になると言われているが膨大な借金を国がどうするか。そういうはっきりしている厳しい将来に対してこの町の福祉も対応していかなければならないのではないか。
酒々井町は環境の非常に良い町だが、農家がいなくなると田畑が荒れ放題になるというような自然環境を心配している。以前、新聞で見たが、鳴子の米プロジェクトというのがあり、鳴子の米をみんなで使おうということで、金額は忘れたが例えば2万円だとすると、農家の人の取り分は1万5千円で、あとの5千円はそのまちの農業を維持するために使い、まちをあげて農家を存続させようという取り組みをしている。日本中で農家がいなくなっても、自分のまちは自家産米でやっていけるというような思い切った取り組みをしている。
農家の問題について、自然環境や行く末の問題に関係して、福祉の分野の農業の問題をもう少し重視して、根本的なところで農村のあり方、農村部に対する福祉について良い方法があればよいと思う。
農業は、食糧生産と環境保全という大事なことを担っている。しかし、跡取りはいても後継者がいないという状況は、全国どこでもそうではないか。そういう中で、集落営農と言われているが大規模経営者に農地を引き受けていただき、そこに高齢者が土地を提供して若い方が耕作する。しかし、集落営農を任せられる方が少なく、一つの集落では無理なので複数の集落で取り組む必要がある。今、農家をやっている方は平均65歳くらいだと思われるので、そう長くは放置できないのではないか。遊休農地は毎年増大しているので、町としても考えていただければと思う。
農業問題を農家の人がなんとかやってくれるということでのんびり構えている状態ではないような気がする。だからこの町で農家以外の人も含めて農業を援助する農援隊を作るというようなことも考えたらどうか。雇用問題も大きくなってくると思うが、失業者があふれてきたら治安も厳しくなると思うので、みんなで町を警備するというようなことまでやらないと幸せな生活が保たれない時代がくるのではと危惧する。それから収支が厳しくなってきた時のことを考えると消防も真剣に考える必要がある。消防組合への負担金が4億数千万円あるが、これをやめてみんなで自衛すればこれを福祉に回せる。その消防員に給料をだしたら50人近い雇用を創出できるとか、自衛隊を作ったり、農援隊を作ったりというようにこの町のあり方がガラリと変わってくる。
雇用の問題は、身分保障や年金もあり難しい問題だという気がする。大規模農業については、最近、企業が農業をやるという動きもあるので、そういった企業を誘致するということであれば現実味がでてくるのでは。その企業に雇用を創出してもらうということも一つの手だと思う。
農業の問題を拡げすぎるとなじみがなくなるのではないか。後継者がいなくなり農業がすたって行くという問題提起があったが、農業を事業としてどうみるかということと、事業分からはずれている部分をどうしていくか。このはずれた部分を提案のあった福祉農園で活用してみたらどうか。休耕地が荒れ放題になっていると美観としても環境問題もでてくるだろう。では、福祉農園をどう展開していくのか。酒々井町だけでは進まないので、近隣の人をどのように招いていくかということも含めて政策としてどう展開していくか。人の問題も例えば休耕地の活用を福祉につなげ、結果として若い人も来る、あるいは都市間の交流もできるというような政策にしていければ意義があると感じる。
農業に企業の新規参入がしやすくなってきた。農地といっても酒々井町特有の地形である谷津田はほとんど耕作されていないので、そういう場所を企業の力で観光農園として活かされれば良いと考えている。
先進福祉千葉県一まちづくりビジョンというのは結構酒々井町の人々にとってはすごいセンセーショナルな題目だった。千葉県一はどういうものがでるんだろうということで期待している言葉は結構聞いている。この言葉がまず魅力の一番。だから内容的なものに対して期待している人はいると思う。
地震の際の行政等による安否確認等は、すごく独居の方は待っている。ある独居の方が誰ともしゃべらないで、電話もかかってこないで、1人でいると地獄の底に落ちていくようだとのこと。そういう方はあまり自分では出て行きたがらない。きてもらいたいが、でも長くは居て欲しくない。
酒々井町は独居の方が多くなってきた。70歳以上の方を対象にして独居の方にお弁当を月に3回配っているが、毎年毎年、数が増えていく。だから作る場所が、100食くらい1回に作るから公民館で賄うのはとても大変になってきている。
この千葉県一というのを見たときに、皆さんが高福祉を期待しているのではないかと思う。千葉県一番高福祉をどんなことをやってくれるだろうかと。
県下一で高福祉といったら一番手っ取り早いのはお金で、お手伝いさんを入れて本人は何もしなくても良いというのが本当に幸せかどうか。経済的な福祉という部分で満足するのか。やはり金ではなくマンパワーだと思う。配食もそうだが、行くと待っていたという感じで、話を聞いてもらえることが最高の福祉なり幸福だと思う。そういう方に対して満足という福祉はなんだろうかと言ったらやっぱりマンパワー。マンパワーをいかに活用し、今まであるシステムをどううまく使っていくかとういうところへ持っていかないと、なかなか金だけでやってしまうと、福祉の県下一が金だということになってしまうと、この懇談会に参加してやった分がそういう捉えられ方をしたら少し残念だと思う。
地震の時に高齢者の方が1人で家にいたが、ドアノックしていかがですかと言ったら大丈夫だよという声が返ってきた。ところが怖かったと。地域福祉もそうでしょうし、防災のときもそうでしょうし、本当に高齢者の方に、間髪入れずに何か対応できるというのは、これはやはりマンパワーだと思う。
福祉のまちはお金があるからそれをばらまくという意味ではない。そのように受け取られかねないのは確か。自立というのが一番幸福だとは思う。弱者に対しては、やってあげる必要はある。