公開日 2024年06月20日
個人町民税・県民税(以下、住民税)の税額の計算方法については、以下のとおりです。
均等割について
個人の住民税の均等割は、4,000円(町民税3,000円、県民税1,000円)となっています。
また、令和6年度から森林整備やその促進に充てるため、森林環境税(国税として年額1,000円)が均等割と併せて課税されます。なお、防災のための施策に要する費用の財源を確保するための町・県民税均等割の引き上げ措置(年額1,000円)は令和5年度に終了しました。
所得割について
所得割の税額は、以下の計算式をもとに算出されます。
課税所得金額(所得金額-所得控除額)×税率-税額控除額=所得割額
※税率は、町民税6%、県民税4%です。
所得金額について
所得金額は、10種類の所得で構成されており、1月1日から12月31日までの収入金額から必要経費を差し引いた金額となります。
所得の種類と計算方法は、以下のとおりです。
- 利子所得(公債、社債、預貯金などの利子)・・・収入金額=利子所得の金額
- 配当所得(株式や出資の配当など)・・・収入金額-株式などの元本取得のために要した負債の利子=配当所得の金額
- 不動産所得(地代、家賃、権利金など)・・・収入金額-必要経費=不動産所得の金額
- 事業所得(事業をしている場合に生じる所得)・・・収入金額-必要経費=事業所得の金額
- 給与所得(サラリーマンの給料など)・・・収入金額-給与所得控除額-特定支出控除額=給与所得の金額
- 退職所得(退職金、一時恩給など)・・・(収入金額-退職所得控除額)×1/2=退職所得の金額
- 山林所得(山林を売った場合に生じる所得)・・・収入金額-必要経費-特別控除額=山林所得の金額
- 譲渡所得(土地などの財産を売った場合に生じる所得)・・・収入金額-資産の取得価額などの経費-特別控除額=譲渡所得の金額
- 一時所得(生命保険の解約一時金などに生じる所得)・・・収入金額-必要経費-特別控除額=一時所得の金額
- 雑所得(公的年金等、原稿料など他の所得にあてはまらない所得)・・・次の1と2の合計額=雑所得の金額
- 公的年金等の収入金額-公的年金等控除額
- 1を除く雑所得の収入金額-必要経費
所得控除額について
所得控除の種類と控除額は、以下のとおりです。
雑損控除
次のいずれか多い金額
- (損失の金額-保険金等により補てんされた額)-(総所得金額等×1/10)
- (災害関連支出の金額-保険金等により補てんされた額)-5万円
医療費控除
- (支払った医療費の額-保険金等により補てんされる額)-{(総所得金額等×5/100)又は10万円のいずれか低い額}(限度額200万円)
- (支払った特定一般用医薬品等購入費の額-保険金等で補てんされる額)-1万2千円(限度額8万8千円)
※1又は2のいずれか
社会保険料控除
あなたや生計を一にする配偶者その他の親族が負担することになっている社会保険料がある場合であなたが支払った金額
小規模企業共済等掛金控除
あなたが支払った小規模企業共済掛金または地方公共団体が実施する心身障害者扶養共済の掛金、確定拠出年金法の個人型年金加入者掛金
生命保険料控除
○旧契約(平成23年12月31日以前に生命保険会社等と契約をした保険契約等)に係る生命保険料又は個人年金保険料を支払った場合(両方を支払った場合は、以下の計算方法によりそれぞれ算出した金額の合計額(上限額70,000円))
支払った保険料が
- 15,000円以下の場合・・・支払った保険料の全額
- 15,000円を超え40,000円以下の場合・・・(支払った保険料の金額の合計額)×1/2+7,500円
- 40,000円を超え70,000円以下の場合・・・(支払った保険料の金額の合計額)×1/4+17,500円
- 70,000円を超える場合・・・35,000円
○新契約(平成24年1月1日以後に生命保険会社等と契約をした保険契約等)に係る生命保険料、個人年金保険料又は介護医療保険料を支払った場合(各種にわたり支払った場合は、以下の計算方法によりそれぞれ算出した金額の合計額(上限額70,000円))
支払った保険料が
- 12,000円以下の場合・・・支払った保険料の全額
- 12,000円を超え32,000円以下の場合・・・(支払った保険料の金額の合計額)×1/2+6,000円
- 32,000円を超え56,000円以下の場合・・・(支払った保険料の金額の合計額)×1/4+14,000円
- 56,000円を超える場合・・・28,000円
○生命保険・個人年金保険に関して、新契約と旧契約の保険料を支払っている場合
新旧契約それぞれの計算方法により算出した金額の合計額(各保険の上限額28,000円、全体の上限額70,000円)
地震保険料控除
- 支払った地震保険料の2分の1(限度額25,000円)
- 経過措置
平成18年末までに締結した長期損害保険契約については、従前どおり損害保険料控除を適用できる(限度額10,000円)。ただし、地震保険料控除とともに適用する場合には、地震保険料控除とあわせて限度額25,000円となる。
支払った長期損害保険料の額が
- 5,000円以下の場合・・・支払った保険料の全額
- 5,000円を超え15,000円以下の場合・・・(支払った保険料の金額の合計額)×1/2+2,500円
- 15,000円を超える場合・・・10,000円
障害者控除
- 障害者である納税義務者、控除対象配偶者及び扶養親族1人につき・・・26万円
- ただし、その障害者が特別障害者である場合・・・30万円
- 控除対象配偶者又は扶養親族が、納税義務者又は納税義務者と生計を一にしている親族と同居している特別障害者である場合・・・53万円
ひとり親控除
納税義務者がひとり親である場合・・・30万円
※現に婚姻していない方又は配偶者が生死不明などの方で、次の要件のいずれにも該当する方が対象となります。
- 合計所得金額が500万円以下であること。
- 総所得金額等が48万円以下の生計を一にする子(他の扶養親族になっていない)がいること。
- 事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる方がいないこと。
※住民票の続柄に「夫(未届)」、「妻(未届)」の記載がある場合は、適用除外となります。
寡婦控除
納税義務者が寡婦である場合・・・26万円
※上記の「ひとり親」に当たらない方で、次の要件のいずれかに該当する方が対象となります。なお、再婚(事実婚状態を含む)をしていないことが条件となります。また、住民票の続柄に「夫(未届)」、「妻(未届)」の記載がある場合は、適用除外となります。
- 死別・生死不明による寡婦で、合計所得金額が500万円以下であること。
- 離婚による寡婦で、合計所得金額が500万円以下であり、かつ総所得金額等が48万円以下の扶養親族(他の扶養親族になっていない)がいること。
勤労学生控除
納税義務者が勤労学生である場合・・・26万円
※自己の勤労にもとづく給与所得等があり、かつ合計所得金額が75万円以下で、合計所得金額のうち給与所得以外の所得が10万円以下の方が対象となります。
配偶者控除
生計を一にする配偶者(前年の合計所得金額が48万円以下で事業専従者に該当しない者に限る。)を有する納税義務者の前年の合計所得金額が
- 900万円以下の場合・・・33万円(38万円)
- 900万円を超え950万円以下の場合・・・22万円(26万円)
- 950万円を超え1,000万円以下の場合・・・11万円(13万円)
※括弧内は控除対象配偶者が70歳以上である場合
配偶者特別控除
生計を一にする配偶者(前年の合計所得金額が133万円以下で事業専従者でない者に限る。)で控除対象配偶者に該当しない者を有する納税義務者で、前年の合計所得金額が1,000万円以下の者である場合には、その者の総所得金額から次の区分に応じた金額を控除します。
- 納税義務者の前年の合計所得金額が900万円以下の場合
ア、配偶者の前年の合計所得金額が100万円以下の場合・・・33万円
イ、配偶者の前年の合計所得金額が100万円を超え130万円以下の場合
・・・38万円から配偶者の前年の合計所得金額のうち93万1円を超える部分の金額(当該超える部分の金額が5万円の整数倍の金額から3万円を控除した金額でないときは、当該金額に満たない5万円の整数倍の金額から3万円を控除した金額のうち最も多い金額)
ウ、配偶者の前年の合計所得金額が130万円を超える場合・・・3万円
- 納税義務者の前年の合計所得金額が900万円を超え950万円以下の場合
・・・上記ア、イ、ウの区分ごとに、それぞれの控除額の3分の2の金額(1万円未満の端数がある場合は切り上げた額)
- 納税義務者の前年の合計所得金額が950万円を超え1,000万円以下の場合
・・・上記ア、イ、ウの区分ごとに、それぞれの控除額の3分の1の金額(1万円未満の端数がある場合は切り上げた額)
扶養控除
- 控除対象扶養親族(扶養親族のうち年齢16歳以上の者をいう。)1人につき・・・33万円
ただし、控除対象配偶者が19歳以上23歳未満である場合・・・45万円
ただし、控除対象扶養親族が70歳以上である場合・・・38万円
- 納税義務者又はその配偶者の直系尊属で、納税義務者又はその配偶者のいずれかと同居している70歳以上の控除対象扶養親族1人につき
・・・45万円
基礎控除
納税義務者の前年の合計所得金額が
- 2,400万円以下の場合・・・43万円
- 2,400万円を超え2,450万円以下の場合・・・29万円
- 2,450万円を超え2,500万円以下の場合・・・15万円
税額控除額について
税額控除の種類と控除額は、以下のとおりです。
配当控除
株式の配当などの配当所得があるときは、その金額に次の率を乗じた金額が税額から差し引かれます。
- 課税所得金額が1,000万円以下の部分について
- 利益の配当等・・・町民税1.6%、県民税1.2%
- 外貨建等以外の証券投資信託の収益の分配・・・町民税0.8%、県民税0.6%
- 外貨建等証券投資信託の収益の分配・・・町民税0.4%、県民税0.3%
- 課税所得金額が1,000万円超の部分について
- 利益の配当等・・・町民税0.8%、県民税0.6%
- 外貨建等以外の証券投資信託の収益の分配・・・町民税0.4%、県民税0.3%
- 外貨建等証券投資信託の収益の分配・・・町民税0.2%、県民税0.15%
外国税額控除
外国で得た所得について、その国の所得税などを納めているときは、一定の方法により、その外国税額が税額から差し引かれます。
調整控除
所得税と住民税の人的控除額の差に基づく負担増を調整するため、次により求めた金額を所得割額から控除します。
- 合計課税所得金額(課税総所得金額、課税山林所得金額及び課税退職所得金額の合計額)が200万円以下の場合
1又は2のいずれか少ない金額の5%(町民税3%、県民税2%)
- 人的控除額の差の合計額
- 合計課税所得金額
- 合計課税所得金額が200万円を超え2,500万円以下の場合
1から2を控除した金額(5万円未満の場合は、5万円)の5%(町民税3%、県民税2%)
- 人的控除額の差の合計額
- 合計課税所得金額から200万円を控除した金額
なお、控除の種類ごとの所得税と住民税の人的控除額の差は以下のとおりです。
障害者控除
- 一般の障害者・・・1万円
- 特別障害者・・・10万円
- 同居特別障害者・・・22万円
寡婦控除
・・・1万円
ひとり親控除
- 母である者・・・5万円
- 父である者・・・1万円
勤労学生控除
・・・1万円
配偶者控除
納税義務者の合計所得金額が
- 900万円以下の場合・・・一般(70歳未満)5万円、老人(70歳以上)10万円
- 900万円を超え950万円以下の場合・・・一般(70歳未満)4万円、老人(70歳以上)6万円
- 950万円を超え1,000万円以下の場合・・・一般(70歳未満)2万円、老人(70歳以上)3万円
配偶者特別控除
- 配偶者の合計所得金額が48万円を超え50万円未満の場合
納税義務者の合計所得金額が
- 900万円以下の場合・・・5万円
- 900万円を超え950万円以下の場合・・・4万円
- 950万円を超え1,000万円以下の場合・・・2万円
- 配偶者の合計所得金額が50万円以上55万円未満の場合
納税義務者の合計所得金額が
- 900万円以下の場合・・・3万円
- 900万円を超え950万円以下の場合・・・2万円
- 950万円を超え1,000万円以下の場合・・・1万円
扶養控除
- 一般の扶養親族・・・5万円
- 特定扶養親族・・・18万円
- 老人扶養親族・・・10万円
- 同居老親等・・・13万円
基礎控除
合計所得金額が2,500万円以下の場合のみ・・・5万円
住宅借入金等特別税額控除
所得税の住宅ローン控除可能額のうち所得税において控除しきれなかった額を、控除限度額の範囲内で住民税から控除するものです。控除限度額は、原則として、所得税の課税総所得金額等の5%(最高9.75万円)ですが、特例的な措置として、平成26年4月から令和3年12月(一定の要件を満たす場合は令和4年12月)の入居者については、控除限度額を所得税の課税総所得金額等の7%(最高13.65万円)に拡充し、このうち、令和元年10月から令和2年12月入居者については、控除期間を10年から13年に延長しています。
寄附金税額控除
次に掲げる寄附金を支出し、合計額(寄附金の合計額が総所得金額の合計額の30%を超える場合には当該30%に相当する金額)が2千円を超える場合には、その超える金額の町民税は6%、県民税は4%に相当する金額が控除額となります。
- 都道府県、市町村又は特別区に対する寄附金の合計額
- 住所地の共同募金会・日本赤十字社支部に対する寄附金の合計額
- 都道府県・市区町村が条例で定める寄附金の合計額
なお、1については、上記控除額に加え、寄附金のうち2千円を超える部分について特例控除額(調整控除後の所得割額の20%が限度)があり、所得税と合わせてその全額が控除されます。
また、特例控除額は、以下の計算式を元に算出されます。
- 町民税・・・(都道府県、市町村又は特別区に対する寄附金の合計額-2千円)×下記に定める割合×3/5
- 県民税・・・(都道府県、市町村又は特別区に対する寄附金の合計額-2千円)×下記に定める割合×2/5
※割合は、「課税総所得-人的控除差調整額」に応じて決まります。
「課税総所得-人的控除差調整額」が
- 195万円以下の場合・・・84.895%
- 195万円を超え330万円以下の場合・・・79.79%
- 330万円を超え695万円以下の場合・・・69.58%
- 695万円を超え900万円以下の場合・・・66.517%
- 900万円を超え1,800万円以下の場合・・・56.307%
- 1,800万円を超え4,000万円以下の場合・・・49.16%
- 4,000万円を超える場合・・・44.055%
- 0円未満の場合(課税山林所得金額及び課税退職所得金額を有しない場合)・・・90%
- 0円未満の場合(課税山林所得金額又は課税退職所得金額を有する場合)・・・地方税法に定める割合