公開日 2022年06月01日
協働とは
立場の異なる者同士が共通の問題解決を目的に、対等な関係で協力し合うこと。
例えば、地域の課題解決に向けて、行政単独または住民単独では解決できない問題がある場合に、相互にお互いの不足を補い合い、ともに協力して課題解決に向けた取り組みをすることや、協働したほうがサービスの供給が良いとされる場合に協働のまちづくりが推進されます。
※協働を実施する主体は「住民と行政」だけではなく、「住民と住民」「NPOと住民」「NPOとNPO」「NPOと行政」など、様々な協働の形があります。
協働のメリット
- 互いに相手の持っている強みを活かすことができ、活動の効果が高まります。
- 今までできなかったことにチャレンジでき、公益活動団体の活動機会が増えます。
- 協働した者同士が、事業を通じ相手の考えや文化に触れ、互いに学び合えます。
- 協働事業によって、今までになかったサービスを受けられます。
協働のポイント
協働する目的を明確にする
協働は、成果を上げるための一つの手段です。
協働することが目的ではありません。
事前に、目的・成果を、互いに確認しておく必要があります。
協働する相手のことを理解する
お互い、立場が違えば制度や文化も異なります。
自分たちの「常識」が、相手にとっても「常識」であるとは限りません。
常に相手の立場を理解しようとする姿勢が不可欠です。
行政制度は独特なため、行政との間で意思疎通が難しいことがあるので注意が必要です。
時には、できないことは「できない」と、相手にはっきり伝える姿勢も必要です。
お互いにメリットがあって「協働」が成立します。「自分たちは良いことをしているんだから協力するのが当たり前だ」などと、自分たちの思いを相手に押し付けるだけでは「協働」になりません。
性急に成果を求めない
協働は、異なる者同士が「文化の壁」を越えて活動する仕組みで、互いを理解しながらの活動となり、結果が出るまでに時間を要するため、あまり性急な成果を求めない姿勢が必要になります。
住民協働の必要性
少子高齢化の進展、核家族化、単身者の増大、情報化の進展等により、住民の皆さんのライフスタイルが大きく変化し、公的なサービスへのニーズは量的に拡大するとともに多様化・複雑化しています。
また、局地的に人口が増える地域や、人口が減少する地域など、地域によってまちづくりの課題が異なるため、地域ごとに多様な解決方法が必要になります。
こうした中、行政による一律・公平なサービス提供で多様化したニーズに対応していくことには限界があります。
一方で、自発性・自主性に基づく住民活動は、「必要なところから」「身近なところから」「できるところから」など、どこからでも取り組むことができます。
そこで、「自分たちのまちは、自分たちで良くしていこう」という思いの住民活動と行政が協働して公共サービスに取り組むことが求められる時代になりました。
住民は、日々の暮らしの中や、地域との関係性を中で気づいた課題について地域の中で解決していくこと、そして行政は、広く公共性・客観性を持った視点や、地域・民間活力の導入や、協働の手法等を取り入れたり、公共を担ってきた経験を活かし、住民とともに課題解決に取り組むことが求められています。