公開日 2014年03月31日
農業者年金
新しい農業者年金制度は、老後生活の安定と福祉の向上、保険料助成を通じて担い手を確保するという目的をあわせ持つ政策年金で、平成14年1月1日からスタートしました。
新制度の特色は次のとおりです。
将来の年金受給に必要な原資をあらかじめ自分で積み立て、運用実績により受給額が決まる確定拠出型年金であるため、安定した年金の財政運営ができます。運用利回りの状況等に応じて保険料が引き上げられることはありません。
国民年金の第1号被保険者で年間60日以上農業に従事する60歳未満の方は誰でも加入することができます。農地を持っていない農業者や家族従事者も加入できます。脱退も自由です。脱退してもそれまでに支払った保険料に対応した年金を受取ることができます。
毎月の保険料は20,000円を基本とし、最高67,000円まで1,000円単位で選択できます。それぞれの経済的な状況や老後設計などに応じて保険料を自由に設定でき、かつ、いつでも見直すことができます。
年金は終身受給できますが、仮に、加入者や受給者等が80歳になる前に亡くなった場合は、死亡した月の翌月から80歳までに受け取るはずの農業者老齢年金を予定利率で割戻した額を死亡一時金として遺族が受けとることができます。
保険料は全額(年額最高80万4千円)社会保険料控除(所得控除)の対象となります。年金は公的年金等控除の対象となります。
60歳までに農業者年金に20年以上加入することが見込まれ、かつ、次のいずれかの要件を満たす方(必要経費等控除後の農業所得等が900万円以下)は、基本額となる保険料(20,000円)のうち、国から保険料助成(政策支援)があります。同一経営内での夫婦や親子など複数の方も同時に政策支援が受けられます。
なお、政策支援を受けている間は基本となる保険料20,000円を超えて保険料を増やすことはできません。
- 認定農業者あるいは認定就農者で青色申告者
- 1の者と家族経営協定を締結し、経営に参画している配偶者、後継者
- 認定農業者又は青色申告者のいずれか一方を満たす者で3年以内に両方を満たすことを約束した者
- 35歳未満の後継者で35歳まで(25歳未満の者は10年以内)に認定農業者で青色申告者となることを約束した者
※ | 政策支援は、35歳未満であれば要件を満たしているすべての期間、35歳以上では10年間を限度として通算して最大20年間受けられます。 |
※ | 旧制度の加入者のうち、平成14年1月1日現在55歳未満の方は、旧制度と通算して20年以上あれば政策支援が受けられます。 |
政策支援を受けた方の特例付加年金は、農地、採草放牧地及び農業用施設の権利移転等を行い、農業経営者でなくなれば受給することができます。65歳からの受給が基本ですが、それ以前に経営継承した場合は、そのときから受給できます。(年齢制限はありません)また、経営継承しなかった場合でも農業者老齢年金は受給できます。
現況届の提出は年金を受給するために必要な毎年の手続きです。毎年5月末日頃に直接農業者年金基金より送付され、6月中に農業委員会まで提出することになっています。万一、提出を忘れた場合、11月の支払から提出されるまでの間、年金の支払が差し止めされますのでご注意ください。また、経営移譲年金を受給されている方は受給者本人が新たに農地等を取得して農業を再開していないこと等を確認のうえ、署名・記入して農業委員会まで提出してください。